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当院では、患者様に対して、最高の治療技術の提供を心がけています。
歯科の治療技術というのは、患者様にはわかりづらいかもしれませんが、明らかな差があります。難しいことではないのですが、1つ1つの決まった治療ステップをいかにしっかりと精度高く、積み上げていくかということが、後で、大きな差となって、現れてきます。
我々、歯科医師はその違いを嫌というほど、認識しています。
しかし、最高の治療技術を提供するのには、手間と時間が非常にかかります。
一般的な保険診療の場合、1つの治療内容に対する金額は国で決められています。
例えば、歯の根っこの治療は前歯 1本ですと1回140円です。
しかし、この根っこの治療は結果を大きく左右するほど、重要なステップなのです。
たったの140円であれば、当たり前ですが、誰もそれに対して、時間と労力をかけてやろうとは思いません。結果、限られた時間内で、できる限りのことをやりますが、あまり精度の高くない治療が増えていくのです。
もちろん、保険の治療であっても、皆、一生懸命やりますし、私も懸命にやっています。
しかし、本当は「ここまでやりたい!ここまでやらなければ最高の治療ではない!」と思いつつも、「時間がないからしょうがない」「保険だとここまでしかできない」という妥協をしながら、治療をしているのが現実なのです。
私も昔は、そのように妥協しながら治療していましたし、技術もありませんでしたから、どうしたらいいのかも分かりませんでした。しかし、だんだんと学ぶうちに、今では、どのようにしたら最高の治療をすることができるのかがわかってきました。
現在では、いくつかのこだわりを持って、診療に当たっています。そのほんの一部をご紹介します。
1.お口の中はバイキンで一杯です。そもそも根の治療をしなければならない歯は、お口の中のバイキンが虫歯などから根の中に入り込んでしまったために、これをきれいにすることを目的として行うものなのです。
治療中にお口の中のバイキンが根の治療中の歯の中に入り、感染するのを防ぐために、毎回、「ラバーダム」というカバーをかけて、治療をしています。これをしなければ、お口の中のバイキンが治療している歯の中に入り放題になってしまい、せっかく治療した歯が、また時間が経ったときに、感染して、悪くなる可能性が高くなってしまいます。
これは、根の治療をする時の基本で、大学では必ずこのラバーダムを学びます。しかし、かけたり外したりするのにも手間と時間がかかるので、ほとんどの歯科医はこれをやらずに根の治療をしています。
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| ラバーダムテクニック | ラバーダムを装着して根管長測定 |
| ラバーダムは口の中の唾液からの細菌感染を防ぐことができます。ラバーダムを装着し、過酸化水素水とヨード(イソジン)で滅菌をして治療を始めます。 |
リーマという針を神経の穴の中に入れてレントゲンを撮り根の長さを測定。 |
2.又、歯の根っこの治療をするために、「マイクロスコープ」という歯の根っこの中を診るための拡大顕微鏡を使っています。これをしなければ、歯の中を見ずに、指先の感覚だけで治療することになります。これを使って、治療してしまうと、見ないで治療するのが怖くなります。しかし、とっても時間がかかってしまいます。
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| マイクロスコープによる治療 | マイクロスコープ |
3.患者様の咬み合わせが治療中に崩れないように、仮の歯を常に、正しく入れておくことで、咬み合わせを保ちます。又、適合性の悪い冠を除去して、適合のよい仮歯にすることで歯周病の治療にも役立ちます。こういう仮歯のことをプロビショナル・レストレーションといいます。これは簡単なことなのですが、スゴイ手間と時間がかかります。ですから、それをどこまでやるかは、どこまで妥協するかとの勝負なのです。私は、常に、「こんなもんで良いか」という妥協心との戦いに打ち勝つことこそが、最高の治療への近道だと考えております。
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| 虫歯と歯周病のため上下の冠を除去して治療を行う。 | プロビショナル・レストレーション1 不適合な冠を外して、適合の良い仮歯にすることにより歯周組織も改善され咬み合わせも保つことができる。 |
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| 左右の臼歯にプロビショナル・レストレーション装着。 | |
4.かぶせ物は、出来てきたものをはめて、調整して、1回で終わらせるところがほとんどです。しかし、当院では1回、仮のものを作成し(2回目のプロビショナル・レストレーション)、それで患者さんの使い心地を見て、じっくり調整してから、最終的な完成形を作ります。
1度で完成させてしまうと、咬み合せを無理矢理合わせることになるので、後で、顎の関節の不調の原因となったり、かぶせ物が外れる原因となったりします。しかし、このように手間をかけると、時間もかかりますし、コストもかかります。できれば、1回で完成した方が患者様もラクだし、医院もラクだし、コストも少なくて済みます。
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| 治療前、上の前歯が不適合・不調和である。 | ||
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| プロビショナル・レストレーション2 できるだけ最終的に入れるものに近い形の仮の歯を入れることにより、咬み合わせの状態、歯の形態、歯周組織(歯肉など)との調和などをチェックした上で最終的なブリッジに移行する。(奥歯があいているのは犬歯で誘導させて下の顎を左右に動かしているため) |
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| プロビショナル・レストレーションを参考にして、最終的な上の前歯のブリッジを装着する。 | ||
しかし、そこで目先の楽を優先することによって、後で患者様に迷惑をかけてしまうことを私はしたくないのです。しかし、そのために、患者様に1回多く、来院していただいたり、時には、完璧な治療を求めるために、大幅に予定の治療時間をオーバーしてしまうこともあります。もちろん、そこで妥協して、治療を終わらせることはとっても簡単です。患者様にも、そんな僅かな差なんて、伝わりません。しかし、私はそこで、自分に嘘をつきたくないのです。楽なほうに流れるのは、カンタンです。
私は、自分で自分のできる限り、最高の治療をしたいと思っているのです。
5.冠を入れる治療の場合、土台となる自分の歯と、人工的に作った歯(金属やセラミック)の適合性がより精密である必要があります。又、相対する歯とのかみ合わせも、より正確で安定したものにしなくてはなりません。このためには、歯の土台を削る時と、冠の試適をする時により細かなチェックが必要です。この操作にもマイクロスコープを使用します。もちろん型をとる材料(印象材)は、より精度の高い、安定性のある(変形しない)シリコン印象材を使用します。これにより、治療の精度は格段に上がります。
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| シリコン印象材で歯の型をとる。 |
シリコン印象材でとった型から作った石膏模型歯の形成限界をシャープに出すことができ、精度の高い冠を作ることができる。 |
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6.歯科技工士へ補綴物の依頼をする場合は、クラウン・ブリッジ、前歯の審美性補綴、義歯、インプラント、とそれぞれ別個のスペシャリストに依頼することにより、さらに精度の高いものを患者様に提供するよう、心がけています。
7.インプラント治療をする患者様には、普通のレントゲン写真の他に、CTによる診査をいたします。普通のレントゲンでは、一方向からの画像しか得ることはできませんが、CTにより、顎の骨を3方向の画像として見ることが出来るだけではなく、3D(三次元立体画像)として見ることもでき、手術を行なうにあたって顎骨の解剖学的な位置関係などが従来のレントゲン撮影と比べ格段に良くわかります。
又、骨の質(平たく言えば硬い骨か、軟らかい骨か)も診査できます。インプラントは歯がない所にチタン製の歯の根っこを手術して、埋入するわけです。しかし、歯が抜けて無くなると顎の骨は急に高さが低くなったり、幅が狭くなったりといわゆる萎縮をはじめます。
通常よりも小さくなった顎の骨に手術をすることの方が多いわけで、手術も難しいケースが多くなってきます。そこで、CT等を活用し、術前に十分な診査、診断をしておくことで、より安全で正確な手術が可能となります。
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| CTスキャン(computed tomoghaphy)による画像診断により、普通のレントゲンではみられない骨の幅や骨の質を診査することができる。 |
3D(三次元立体画像)により術前に骨の形態を立体的にイメージできるようになりました。 |
8.外科処置に関して
歯の根っこの先に出来た膿の袋(のう胞)は比較的小さなものは根の治療のみで治すことができます。しかし、大きなものは根の治療だけでは治らない場合もあります。又、小さな病巣でも根の治療だけでは、なかなか治らない難治性のものもあります。又、高価な自費治療の冠が入っているような場合はそれをはずして治療するのがためらわれます。このような根の先に出来た病巣(のう胞)を外科的に摘出し、同時に根の治療も行なう手術を歯根端切除術といいますが、この手術をすることにより再発の可能性も格段に低くなります。
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| 歯根端切除術 |
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| 術前 |
術後 |
又、虫歯が歯肉より下の根っこの方まで、及んでしまった場合は、歯を残すことが難しくなったり、残せたとしても歯肉の深い所の型がうまくとれなかったりで正確な冠が作れないことがあります。このような場合には、歯をひっぱりあげる矯正治療(エクストルーション、挺出)や、歯肉を下げて歯を歯肉の上に出す手術(歯冠延長手術)を行なうこともできます。
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| エクストルーション |
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| 術前 |
術後 |
| 虫歯が進行、根の方まで達し、健全な歯は歯肉より下になってしまっている。これを矯正力により引き上げる。 | |
| 歯冠延長手術 |
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| やはり歯肉より下方になってしまった歯根を歯肉の上に出すために行う手術。 | |
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| 虫歯によって根っこだけになり、しかも歯肉と同じ長さか、歯肉に埋もれた状態になっている。 | |
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| 手術により、周りの骨を少し削除し、骨と歯肉を下げることによって、歯を歯肉の上に出します。 | |
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| 術後、歯が歯肉の上に出て、そこに土台(金属のコア)を装着したところ。さらにこの上に、冠・ブリッジを入れます。 | |
| 歯周病の治療においても、 外科手術が必要となる場合があります。 |
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![]() 【術 前】 |
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| 重度の歯周病に罹患しています。 | |
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| 初期治療(ブラッシングと歯石除去)によりかなり改善しましたが、まだ深い歯周ポケットが存在。 | 【歯周外科手術】 |
今、申し上げたように、私はできるだけ完璧な治療をしたいと考えています。そのために日々、努力をしています。しかし、患者様に、その治療技術の違いを分かっていただけなければ、何の意味もありません。ですから、今、このような文章を読んでいただいているのです。
また、このようなこだわりの治療には、とっても時間と労力がかかります。
そのため、どうしても、最高の治療技術を提供する場合には、保険内で診療することは難しくなってしまうのです。
レストランでも、時間と労力をかけないで作ったファーストフードは料金が安いですが、お味はそこそこですよね。しかし、シェフがこだわって食材を選び、本当にこだわり抜いた調理技術と調理法で創った料理は美味しいですが、高いですよね。また、シェフがフランスに修行に行ったりしていると、更に高くなりますよね。
「自分の身体のことだから、最高の治療技術で治療してほしい」と、私の考えに共感していただける方だけ、保険外の治療を選択されることをお勧めいたします。
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